SuggescoMagazine 第 89 号 P.01
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LLMO対策として、月間20万回のキーワードを捨てた。AIに引用されるために書く前にやる3つ

LLMO対策の上位18件を2026年8月30日に開いて数えたら、18件とも法人サイトで、17件が…

個人でメディアを1本持っていると、記事が届いているかどうかを順位で確かめる癖がつきます。私も長いことそうしてきました。ここ1年ほどで、検索結果の上に生成AIの答えが先に置かれる場面が増えて、順位の上下だけでは何が起きているのか読み取れなくなりました。LLMO対策と呼ばれているのは、その状況に付いた名前です。2026年8月30日に「llmo対策」で上位に並んでいた18件を開いて中身を数えたところ、18件とも法人のサイトで、そのうち17件は「記事を書いたあとにどう最適化するか」だけを扱っていました。私が個人のメディアで手を動かしているのは、書く前の工程です。どの問いを取りに行くかを検索数で確かめて、同じ意図の記事を2本作らないように機械で弾いて、書いた数字には時点と観測範囲を添える。上位と同じものをもう1本増やしても読者に渡すものがないので、手元で実際に回っている3つの工程と、企画ごと捨てた記録を書きます。

目次

LLMO対策とは、AIの答えの材料に選ばれるための対策のこと

LLMO対策とは、生成AIが質問に答えるときの材料として自分のページが選ばれるように、記事の作り方そのものを変えることです。読み方はエルエルエムオー。Large Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)の頭文字を取った略語です。「AI検索に引っかかるためにはどうすればいいか」という素朴な言い方をされることもありますが、指しているものは同じだと思っています。

上位に並ぶ18件も、全部が同じ問いに答えていました。だから差が出るのは答えの中身です。私の答えは、材料に選ばれるかどうかを決めているのは、書いたあとの調整よりも、何を書くかを決める段階だ、というところにあります。

SEOとの違いは、順位ではなく「答えの材料に選ばれるか」

SEOで争っていたのは、10本並んだリンクの何番目に自分のページが出るかでした。LLMO対策で見るのは、AIが書いた答えの本文に自分のページの中身が入っているかどうかです。順位が付かない場所で起きるので、順位表だけを見ていると動きが読めません。

厄介なのは、材料に選ばれても読者が来るとは限らない点です。AIの答えの中で用が済んでしまえば、リンクは踏まれません。順位が上がれば人が来る、という素直な関係が切れています。

とはいえ、まったく別の作業が始まるわけでもありませんでした。AIが答えを作るときに読んでいるのは、結局のところ公開されているページです。読み込める形で置いてあること、書いてあることが本当であること。土台はSEOと変わらず、上に乗る評価の見え方が変わった、というのが私の受け取り方です。

もう1つ、答えの側が間違うことも忘れないほうがよいと思います。AIの答えは自信のある口調で出てくるので、材料が古くても読み手には分かりません。出てきた答えをそのまま人に渡す前に何を確かめるかは、AIは嘘をつく。ポン出しレポートを共有する前の確認5つと、嘘をつかせない頼み方に書きました。書く側だけでなく読む側の話として、あわせて読んでみてください。

AIO・GEO・AEOとの違いは、深追いしない

LLMOとAIOの違い、GEOとの違い、AEOとの違い。質問の需要はここに集まっていますが、私は短く切ります。2026年8月30日に「llmoとaioの違い」で上位にいた1本が、見出しで「マーケティング界隈でも呼び方が安定していない」と結論を出していたからです。18件を読んだあとでは、私も同じ感想でした。

実際、分け方は各社でばらばらでした。LLMOをAIOの一部として包含関係で整理している記事もあれば、AIO・GAIO・AEO・AI SEOの4語に分けている記事もあります。語の出どころだけ押さえておくと、GEOはGenerative Engine Optimization、AEOはAnswer Engine Optimization、AIOはAI最適化の略として使われています。LLMOは日本語圏でよく見かける呼び方です。

呼び名を厳密に切り分けても、やることは1ミリも変わりませんでした。どの語を選んでも、生成AIに読まれる前提で記事を作るという中身は同じです。だから語義の比較には字数をかけません。

【実測】「llmo対策」の上位18件を開いて分かったこと

調べた条件を先に書きます。2026年8月30日に、ラッコキーワードの見出し取得で「llmo対策」の上位20件を取り、本文1,000字未満を除いた18件が返ってきました。数えたのは私です。母集団は18件だけなので、検索結果全体の傾向としては読まないでください。

数えた項目 18件での実測(2026年8月30日)
運営者 18件すべてが法人サイト
個人ブログ・実践者の記録 0件
記事ではないページ 3件(サービスページ2・会社比較1)
書いたあとの最適化だけを扱っていた記事 17件
平均文字数 12,957字
中央値 9,151字
1位の文字数・見出し数 9,497字・20個
いちばん短かった記事 4,451字
個人事業主に触れた見出し 1つ

字数だけ補足します。平均12,957字は、3万字級を含む上位数本に引っ張られた数字です。1位そのものは9,497字・見出し20個で、10位以内にも5,000字台が2本ありました。量で決まっているようには見えません。

3件は記事ですらなくサービスページだった

3件は読み物ではありませんでした。2件はLLMO対策サービスの案内ページ、1件は「LLMO対策会社おすすめ13選」という比較記事で、16,615字あります。残りの15件も、読み終えたところに無料相談・資料請求・診断サービスの入口が置かれていました。

批判ではありません。調べる人の多くが発注先を探しているのなら、正しい商売の形だと思います。ただ、想定読者は一貫して企業のWeb担当者で、個人事業主に触れた見出しは18件を通して1つだけでした。

17件が「書いたあとの最適化」しか書いていない

中身の内訳のほうが、私には意外でした。18件のうち17件が、構造化データ、FAQの設置、llms.txt、E-E-A-Tの示し方といった「記事を公開したあとに何を足すか」で構成されています。どの問いを取りに行くかを決める工程に触れていたのは1件だけで、それも法人向けの考え方の紹介であって、手順ではありませんでした。

そして、同じ意図の記事を2本作らないという話は18件中0件でした。記事を量産する立場だと、最初に事故る場所です。公開後の最適化を全部やっても、同じ問いに答えるページが自分のサイトに2枚あれば、どちらが答えなのかは決まりません。

18件に足りていなかったのは字数ではなく、書く前に何を決めたかの記録でした。だから私は、同じ形をもう1本増やすことをやめます。勝ち負けの話ではなく、同じものが19件目になっても読者の手元に何も増えないからです。

私がやっているLLMO対策 ── 書く前にやる3つ

以下は、私が自分のメディアで実際に回している工程です。3つとも、記事の1文字目を書く前に終わります。順番も固定していて、入れ替えると意味がなくなります。ドメインが若く、まだ育てている最中のサイトなので、成果の数字は出さずに手順を書きます。

1つ目:その記事が答える「問い」を、先に検索数で確かめる

書きたいテーマが浮かんだら、本文に入る前に、そのテーマで実際に投げられている問いを一覧で取ります。私が使っているのはラッコキーワードの質問検索で、問いの文面と一緒に相対需要が出ます。記事を書き始める前に、答える問いを1つに決めます。

相対需要という数字には但し書きが要ります。1〜100の相対値で、その検索結果の中での大小しか表していません。別のキーワードで取った数字と並べて比べることはできません。同じテーマの中で問いを並べ替える用途だけに使っています。

実例を出します。AI動画の記事を作る前に問いを取ったとき、「動画生成aiが苦手なことは何ですか?」が相対需要17で出てきました。自分では思いつかない聞き方だったので、そのまま設問として記事に立て、困った箇所を答えとして書いています。無料枠を扱った記事では、上位のどこも書き分けていなかった「一度きりの付与か、毎月戻るのか」を先に確かめてから見出しにしました。中身はAI動画生成の無料枠には4つの型がある。一度きりか毎月戻るかの見分け方に置いてあります。問いから見出しを作る手つきを見たい方は、そちらが分かりやすいと思います。

いま読んでいただいている記事も、同じ手順で作りました。先に問いを4つ決めています。相対需要100の「llmo対策とは具体的に何ですか?」、合算すると2番手になる「llmo対策のやり方は?」の系統、直近30日で立ち上がってきた「無料のllmo計測ツールはありますか?」(33)、そして違いを聞く系統です。3つ目を選んだのは、新しく出てきた問いに正面から答えている記事が上位に見当たらなかったから。答えの材料が世の中に少ない問いほど、拾われる余地があると考えています。

問いが思いつかないときは、AIに壁打ちしてもらって聞き方を増やしてから実測にかけます。聞き方の増やし方はAI壁打ちのやり方。ChatGPTを相談相手にして「答え」より「問い」を引き出すコツにまとめてあります。

2つ目:同じ意図の記事を2本作らない(機械で弾く)

企画が固まったら、既存の記事とぶつかっていないかを機械にかけます。自分で書いた記事でも、70本を超えたあたりから何を書いたか覚えていられません。記憶で弾くのをやめて、スクリプトに任せました。

やっていることは2系統です。1つ目は実測で、Search Consoleのデータから、同じ検索語に対して自分のサイトの複数ページが露出しているものを拾います。すでに起きている食い合いなので、確定したものとして扱います。2つ目は事前判定で、これから書くキーワードと既存記事のタイトル・スラッグを文字の2文字組に割り、重なりの度合いを出します。

単純な重なりだけを見ると失敗します。私も一度やらかしていて、「claude code ○○」のような企画が、共通する「claude code」の部分だけでスコアが跳ね上がりました。いまはサイト全体で頻出する語ほど重みを下げて、その企画をその企画たらしめている語で判定するようにしています。出るのは0から1の値で、閾値は0.34。超えたら書きません。

今回の企画は最大0.19でした。既存の記事にSEOやAI検索を扱ったものが1本もなかったからです。スクリプトを毎回思い出して叩くのは無理なので、手順をまとめて呼び出せる形にしてあります。同じ作り方はClaude Codeのスキルの作り方と、58個まで増やして分かった作らないほうがいい作業に書きました。自動化の粒度で迷っている方は、ぜひご覧ください。

1つの問いに対して、自分のサイトからは1本しか出しません。生成AIの側から見ても、同じ問いに2枚の答えがあれば、どちらを材料にするかを決める理由がありません。

3つ目:数字には必ず「時点」と「観測範囲」を添える

本文に数字を書くときは、その数字がいつのもので、どこまでの範囲を見たものかを同じ場所に書きます。「2026年8月30日時点」「2本ぶんの観測なので、全体の速度としては扱えない」といった但し書きです。数字を書くたびに、いつ・どこで・いくつ見たものかを同じ文の中に置きます。

手間をかけている理由は2つあります。1つ目は、料金も仕様も動くから。半年前の正しい数字は、いまは間違いです。2つ目は、生成AIが古い数字と新しい数字を並べて扱うからです。日付の書かれていない数字は、いつまでも現在の数字として引き回されます。書いた側が日付を持たせておけば、読み手が判断できます。

実際に助かった場面もありました。AI動画の費用を実測で書いた記事では、単価そのものは合っていたのに支払いが倍になっていて、原因は単価ではなく投げ直した回数でした。時点と数え方を書き残していたので、あとから内訳を突き合わせて原因を特定できています。経緯はAI動画1本=約280クレジット。単価は当たっていたのに支払いが倍になった実測の内訳に残しました。数字の書き方の実例として読んでいただけると思います。

裏返しのルールもあります。確認できなかったことは、確認できなかったと書いて止めます。空欄を埋めた記事のほうが形にはなりますが、根拠のない数字で読者に予定を立てさせるよりましです。

書いたあとに何を見るか ── 順位ではなく、引用されたかを見る

公開したあとの話に移ります。上位が並べている効果測定の指標一覧とは、たぶん違うものになります。無料の範囲で見えているものと、まだ測れていないものを分けて置きます。

無料の範囲でどこまで見えるか

私はLLMO専用の計測ツールを契約していません。無料でLLMOの効果を測れますか、という問いへの答えは「一部は見えるが、継続して測る形にはできていない」です。やっていることは3つあります。

1つ目は、自分の記事が答えている問いを実際に生成AIへ投げて、答えの中に自分のページが出典として出るかを目で見ることです。月に一度、決めた問いをまとめて投げます。2つ目は、Search Consoleで表示回数とクリックの推移を見ることです。数値は出しませんが、表示と流入の関係がどう動くかは無料のまま追えます。3つ目は、記事ごとに答えた問いを台帳に残しておくことです。あとから「どの問いで拾われたか」を照合する材料になります。

有料のツールを使えば追跡はもっと楽になるはずですが、契約していないので勧められません。使っていないものを勧める記事が増えると、私が読者だったときに困ります。

私がまだ測れていないこと

正直に書くと、測れていないことのほうが多いです。並べておきます。

1つ目、引用されたかどうかを継続して自動で記録する仕組みを持っていません。手で投げて目で見ているだけなので、見落としがあります。2つ目、同じ問いを投げても答えは毎回変わります。1回出た、1回出なかった、で判断できません。3つ目、どのアカウントで、どの地域から、どのモデルで投げたかによっても答えが変わります。私の観測は、私のアカウントで1回投げたぶんでしかありません。4つ目、AIの答えを経由して来た読者を、他の流入と分けて数える方法を持てていません。

加えて、サイト自体がまだ若く、育てている最中です。母数が小さいので、動きが出ても、LLMO対策のためなのか記事が増えたためなのかを切り分けられません。上位の記事は効果測定の項目をきれいに並べていますが、私の手元で全部が回っているわけではないので、回っているものだけを書きました。

引用率が上がっても、流入が増えるとは限らない

私だけの見立てではありません。上位18件の中にも、AIの引用率を上げても流入は期待できない、と正面から書いている記事があります。答えの中で用が済めば、リンクは踏まれません。引用が増えることと、人が来ることは別々に動きます。

では何のためにやるのか。私の場合は、答えの材料として名前が残ることに賭けています。人が来た回数では測れない場所に置く看板のようなもので、いま自分で確かめられる範囲を超えています。賭けだと書いたのは、確かめきれていないからです。

【実例】月間20万回検索されるキーワードを捨てた話

上位18件は全部が「やることリスト」で、捨てた話は1件も見当たりませんでした。企画を捨てた記録のほうが工程の実態をよく表すと思うので、直近の3本を並べます。

捨てた候補 キーワードの数字 捨てた理由
sora 2 月間201,000 サービスの提供が4か月前に終わっていた
あるツールの料金 月間20 一次情報を自分の別記事で先に使っていた/上位に15,000字級が2本
AI動画をローカルで動かす 月間720・難易度28・競合性6 中身が自前のGPUの話で、私に一次情報がゼロだった

検索数は「いま使える」の証明にならない

大きく外しかけたのが1本目です。月間201,000という数字を見て企画表に入れました。書く前に公式のヘルプを開いたら、OpenAIのSoraはWebとアプリでの提供を2026年4月26日に終了していて、APIも2026年9月24日で終了する予定と案内されていました。書いていたら、すでに使えないサービスの使い方を紹介する記事になっていたはずです。

仕組みとしては当たり前の話でした。月間検索数は過去の平均なので、サービスが終わっても数字はしばらく残り続けます。月間検索数が保証しているのは「調べられていた」ことだけで、「いま使える」ことは何も保証していません。数字の大きいキーワードほど、この確認を飛ばしたくなります。

古い記事を責めたいわけではありません。書かれた時点では正しかったはずです。私が変えたのは自分の手順で、企画の段階で現物を開くことと、本文に時点を書くことの2つを入れました。

ほかに捨てた2本

2本目は月間20の小さいキーワードです。日本語の記事がほとんど無かったので、先に書けば入口を取れると思って企画に入れていました。落とした理由は2つ。書こうとしていた一次情報を、自分の別の記事で先に使ってしまっていたこと。上位に15,000字級が2本あって、後から入る余地が見えなかったことです。前者は、2つ目の工程で弾いているはずの食い合いを、素材の側でやってしまった形でした。

3本目は月間720、難易度28、競合性6という穴場に見えたキーワードです。数字だけ見れば書かない理由がありません。中身を確かめたら、自前のGPUでモデルを動かす話で、私はやっていませんでした。書けば、他の記事を読んで書き写す作業になります。数字が良いことと、自分が書けることは別の話です。

3本とも、書こうと思えば書けました。書かなかったものは記事の一覧に残らないので、こうして書き出さないかぎり誰にも見えません。上位18件に「捨てた話」が無いのも、たぶん同じ理由だと思います。

llms.txt をどうするかは、上位でも見解が割れている

LLMO対策の記事でよく出てくるのが llms.txt です。私は設置していないので、規格の解説はしません。代わりに、18件を数えたときに見えた分布だけを置きます。

2026年8月30日に上位にいた1本は、見出しで「LLMs.txtは必要ない」と書いていました。一方で、設置を対策のひとつとして挙げている記事が複数あります。「実装は必要か?」と問いの形にしたまま置いている記事もあれば、「現時点では必須ではない」と条件付きで書いている記事もありました。読み比べても、どれかに寄せられる材料は見つかりません。

判断は読者に返します。私がやっているのは、割れている論点に時間をかける前に、割れていない論点を済ませることだけです。ページが読み込める形で公開されていること、書いてあることが本当であること。18件が全部そろって前提にしていたのは、その2つでした。

LLMO対策で、やらなくていいと判断したこと

私の手元で「やらない」に振り分けたものも書いておきます。3つあります。

1つ目は、語の定義を精密に詰めること。上の節のとおり呼び方が安定していないので、詰めても賞味期限が短いと考えています。2つ目は、構造化データの記述に時間をかけすぎること。1位の記事も「構造化データに労力をかけ過ぎない」と注意を書いていて、少なくとも見解が一致している側に入ります。入れられるものを入れて、そこで止めます。

3つ目は、費用や会社の比較を書くこと。需要は明らかにあります。質問の上位10問のうち6問が業者選定で、料金や相場を聞く問いが並んでいました。それでも書きません。私は相場のデータを持っていませんし、持っていない数字で相場を語れば、実務でやっている会社の記事に届きません。加えて、個人のメディアが発注先の比較を書いた瞬間に、記事が受注の入口に見えます。需要が大きいことと、自分が書くべきことは、別々に決める話でした。

「引用される文章」を狙って書くと、誰の文章でもなくなる

18件を続けて読んで残ったのは、書かれている中身ではありませんでした。どれも正確で、丁寧で、読み終えたあとにどれを読んだのか思い出せません。定義があり、比較表があり、施策が箇条書きで並び、最後にFAQが付く。AIに読ませる前提で形を整えるほど、記事は同じ顔に近づきます。

抜き出されやすい文の形は、たしかにあります。短く言い切った定義文、番号の振られた手順、問いと答えの並び。私もこの記事で使っています。ただ、その形に全部を寄せると、誰が書いても同じ文章になります。人間らしさが消える経路についてはAIっぽい文章はなぜバレる? 共通する4つの癖と、人間らしく直す手順で分解しています。先にあちらを開いておくと、この節の話が具体的になると思います。

引用されることと、読まれて覚えられることは、同じではありません。私が今回の記事で残したかったのは、月間20万回のキーワードを捨てた判断のように、他の人には書けない部分でした。答えの材料として使われるのはページの一部で構いません。ただ、材料として便利な形に全部を削っていくと、材料以外の部分が何も残らなくなります。

仕事の大半をAIに渡す方向に、私自身は賛成しています。渡してみて、渡せなかったものを書いたのが「AIで仕事がなくなる」は嘘か本当か。業務の大半をAIに渡して分かった、なくならない仕事の残し方です。LLMO対策の話も、根っこは同じところにあります。AIが読むために書くのか、人に読まれるために書いて、結果としてAIにも読まれるのか。私は後者の順番でしか続けられませんでした。逆にした記事は、自分で読み返してもつまらないからです。

よくある質問

Q. LLMO対策とは具体的に何ですか?
A. 生成AIが質問に答えるときの材料として自分のページが選ばれるように、記事の作り方そのものを変えることです。具体的には、構造化データやFAQの設置といった公開後の調整と、どの問いに答える記事を作るかを決める公開前の工程の2つに分かれます。2026年8月30日に上位18件を数えたところ、17件が公開後の調整だけを扱っていました。私が手を動かしているのは公開前で、問いを実測で決める、同じ意図の記事を2本作らない、数字に時点を添える、の3つです。

Q. LLMO対策のやり方は? 何から始めればいいですか?
A. 記事を書く前に3つを済ませる形です。1つ目、その記事が答える問いを1つに決めて、実際に投げられている問いかどうかを検索数で確かめます。2つ目、同じ意図の記事が自分のサイトに無いかを機械で照合します(タイトルとスラッグの文字の重なりを0から1で出し、0.34を超えたら書きません)。3つ目、本文の数字に「いつ時点か」「どこまで見た範囲か」を添えます。公開後の調整より先にここを固定するほうが、手戻りが少なくて済みました。

Q. 無料でLLMOの効果を測れますか?
A. 一部は見えますが、継続して測る形には私もできていません。無料でやれているのは、自分の記事が答えている問いを生成AIへ投げて出典に自分のページが出るかを目で見ること、Search Consoleで表示回数とクリックの推移を見ること、記事ごとに答えた問いを台帳に残すことの3つです。ただし同じ問いでも答えは毎回変わり、アカウントや地域やモデルでも変わります。私の観測は「私のアカウントで1回投げたぶん」で、引用率と呼べる精度はありません。有料の追跡ツールは契約していないので、使い勝手は書けません。

Q. LLMO・AIO・GEO・SEOはどう違うのですか?
A. SEOは検索結果の並び順を、LLMOはAIが書く答えの材料に選ばれるかを見る、というのが大まかな違いです。AIO・GEO・AEOとの関係は、私は深追いしないことにしています。2026年8月30日時点で「llmoとaioの違い」の1位が「マーケティング界隈でも呼び方が安定していない」と結論を出していて、実際に18件を読んでも分け方は各社でばらばらでした。語の出どころはGEOがGenerative Engine Optimization、AEOがAnswer Engine Optimization、AIOがAI最適化です。どれを選んでも、生成AIに読まれる前提で記事を作るという中身は変わりません。

まとめ

2026年8月30日に「llmo対策」の上位18件を開いて数えたところ、18件とも法人サイトで、3件は記事ですらなくサービスページと会社比較でした。17件が公開後の最適化だけを扱っていて、どの問いを取りに行くかを決める工程に触れていたのは1件、同じ意図の記事を2本作らない話は0件です。平均12,957字は上位数本に引っ張られた数字で、中央値は9,151字でした。

私が個人のメディアでやっているのは、書く前の3つです。その記事が答える問いを実測で1つに決めること。同じ意図の記事を2本作らないよう機械で弾くこと(閾値0.34、今回の企画は0.19)。数字に時点と観測範囲を添えること。公開後に見ているのは、答えの材料として拾われたかどうかで、手作業のままです。継続して測る仕組みは持てていません。

捨てた3本のほうも残しておきます。月間201,000の「sora 2」は提供が終わっていたので捨てました。月間20の候補は一次情報を自分の別記事で先に使っていたので捨てました。月間720で難易度28の穴場は、私に一次情報がなかったので捨てました。数字が大きいことは、いま書けることの証明にはなりません。

llms.txtをどうするかは、上位でも見解が割れています。私は設置していないので判断は書けません。割れている論点に時間をかける前に、ページが読み込める形で公開されていることと、書いてあることが本当であることを済ませる。個人でやれる範囲は、いまのところそこまででした。並べた数字はすべて2026年8月30日に自分で数えたもので、検索の側は動き続けます。持ち帰っていただきたいのは数字ではなく、問いを先に決めてから書き始めるという順番のほうです。

仕事をAIに渡していった先で何が残ったのかは、生きがいとは何か。仕事をAIに渡して分かった、働く世代のための見つけ方で暮らしの側から書きました。気が向いたときに開いてみてください。

更新履歴

2026年9月:初版を公開しました。上位18件の内訳・文字数・見出しの傾向は、2026年8月30日にラッコキーワードの見出し取得(上位20件・本文1,000字未満を除外)で取った18件を私が数えたものです。質問の相対需要も同日の実測で、1〜100の相対値なので他のキーワードとは比べられません。

Ryuichi
Writer / 運営者 Ryuichi

金沢を拠点に、AI活用とこれからの暮らし方を実際に試して記録しています。

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