AI動画生成の無料枠には4つの型がある。一度きりか毎月戻るかの見分け方
AI動画生成を無料で試せるサービスは多いのですが、その無料枠が一度きりの付与なのか毎月戻るのかは…

AI動画生成を無料で試せるサービスは、2026年8月の時点でいくらでもあります。私も一通り触ってから、結局は月額を払って動画を作る側に回りました。途中で困ったのは、無料の枠の中身が各社でまるで違うことでした。一度もらって終わるものと、毎月同じ量まで戻るもの、本数と尺で区切られているもの、そもそも無料では案内されていないもの。全部が同じ「無料」という一語で並べられているので、しばらく使ってから来月ぶんが来ないと気づきます。2026年8月30日に各社の公式ページを開いて確かめられた条件を型ごとに並べ、そのあとに私が実際に映像を作って測った1秒あたり・1枚あたりの費用を置きます。公式に数字が載っていない項目は、載っていないと書くところで止めます。埋めたほうが記事としては読みやすくなるのですが、無い数字を頼りに翌月の予定を立てられるほうが困るからです。
無料で作れる。ただし「毎月作り続けられる」ではない
無料のままでも、テキストを入力して短い映像を書き出すところまでは行けます。SNSに載せる数秒のシーンや、雰囲気を確かめる試作なら、お金を払わずに作れます。AI動画生成が無料でできるか、という問いへの答えはそこで終わりです。
私が引っかかったのは、その先でした。無料の枠は「使い続けられる量」ではなく「一度だけ配られる量」のことがあります。Runwayの無料プランに付いてくる125クレジットは、毎月戻ってくる枠ではなく、一度きりの付与でした(2026年8月30日時点の公式の料金ページ)。使い切っても、翌月に補充はされません。来月も同じ本数を作るつもりで予定を立てていると、そこで止まります。
だから、この記事では「無料で使えるAI動画生成サイト◯選」という形を取りません。網羅型の記事はサービス名と機能をきれいに並べてくれるのですが、その無料枠が一度きりなのか毎月戻るのかを書き分けているものが見当たりませんでした。読者が損をするのは選ぶ瞬間ではなく、翌月に同じ作業をしようとした瞬間です。
網羅型にはもうひとつ弱点があって、古くなったことに気づけません。OpenAIのSoraは、公式のヘルプにWebとアプリでの提供を2026年4月26日で終了したと書かれ、APIも2026年9月24日で終了する予定と案内されていました。すでに使えないサービスが、無料で使えるツールの一覧に名前だけ残っている記事は、いまでも見つかります。
AI動画生成の無料枠には4つの型がある
公式ページで条件を確認できた範囲を、型で分けて並べます。数字を比べる前に、自分が触ろうとしている無料枠がどの型なのかを見てください。
| サービス | 無料枠の中身(2026年8月30日時点の公式ページ) | 型 |
|---|---|---|
| Runway | 125クレジットを一度だけ付与。出力に透かしあり | 一回きりの配給 |
| Canva | 標準モデル月200回・高品質モデル月20回 | 毎月リセット |
| Kling AI | 無料の利用者は毎月受け取る形。枚数は非公表 | 毎月リセット |
| HeyGen | 月3本・1本1分まで・1080p。出力に透かしあり | 本数と尺で区切る |
| Google(Veo) | 無料の段にVeoの記載なし | 案内が無い |
| Luma | 料金ページに無料枠の記載なし | 案内が無い |
| PixVerse | 料金ページに無料の列そのものが無い | 案内が無い |
| Adobe Firefly | 「Complimentary generations」とだけ。条件はモデルごとに別 | 混在 |
1つ目:一回きりの配給型(Runway)
Runwayの無料プランには125クレジットが付きます。公式の料金ページを読むかぎり、月ごとに補充されるという記載はありません。動画は秒数や本数でクレジットを消費するので、何本か試すと無くなります。出力には透かしが入ります。
試用の配給だと分かっていれば、使い方は変わります。私なら、作りたいシーンを1つに絞ってから開きます。プロンプトの練習で何度も投げ直すと、練習だけで枠が終わります。
2つ目:毎月リセット型(CanvaとKling AI)
Canvaは月ごとに戻る形でした。公式ページの表記では、標準の動画モデルが月200回、高品質のモデルが月20回。テンプレートに動画素材を差し込んで使う程度なら、無料のまま毎月回せます。
Kling AIは、日本語の記事で条件が割れているサービスでした。「無料で毎日クレジットがもらえる」と書かれているものを見かけますが、公式の比較表を開くと、毎日付与にあたる行は無料プランの列が「-」になっています。公式のよくある質問にも、毎日付与は契約者向けの特典で、無料の利用者には毎月受け取る形が用意されていると書き分けられていました。無料の利用者がもらえるのは、毎日ではなく毎月です。ただし無料の利用者が毎月何クレジットもらえるのか、動画1本でいくら減るのかは公式ページから確認できなかったので、数字は書きません。
3つ目:本数と尺で区切る型(HeyGen)
HeyGenの無料枠は、クレジットではなく本数と長さで切られています。月3本まで、1本あたり1分まで、解像度は1080p。出力には透かしが入ります。アバターに喋らせる用途へ振り切ったサービスなので、区切り方も「何本作ったか」です。
残量が分かりやすいのは、良いところだと思います。クレジット制だと投げるモデルで減り方が変わるので、残りで何本作れるのかがつかめません。本数で切られていれば、3本目を投げる前に必ず気づきます。
4つ目:無料の枠が案内されていない型(Google・Luma・PixVerse)
Googleの料金ページには無料の段がありますが、2026年8月30日に開いた時点で、動画生成のVeoは書かれていませんでした。有料の段はAI Plusが月725円、AI Proが月2,900円、AI Ultraが月14,500円から(いずれも公式ページの日本円表示)。無料でVeoが動くのかどうかは読み取れません。
Lumaも同じで、料金ページに無料枠の記載が見つかりませんでした。PixVerseにいたっては、料金ページに無料の列そのものが存在しません。並んでいるのは有料の4段だけでした。
記載が無いことと、無料で使えないことは同じではありません。アカウントを作って中に入れば、料金ページには出ていない案内が並ぶこともあります。ただ、公式が条件を書いていないものを前提に予定を立てるのは危ういので、「案内が無い」という事実のところで止めます。
型は1社に1つとは限らない(Adobe Firefly)
Adobe Fireflyを開いて、型の分け方をもう一段考え直すことになりました。無料プランのクレジット数は数値で書かれておらず、「Complimentary generations」とだけ記載されています。加えて、使えるモデルごとに条件が別々でした。動画のうちGoogle Veo 3.1 Fast・Kling 3.0 720p・Ray3.14 SDR 720pは「Limited daily generations」、Google Omni FlashとRunway Gen-4.5は「No access」。画像のモデルは、すべて「No access」でした。
同じ無料プランの中に、毎日少しずつ使える枠と、そもそも開かないモデルが同居しています。サービス単位で「無料でどこまでできるか」を判断すると外れます。見るべきなのはサービス名ではなく、自分が使いたいモデルの行です。
「透かし」と「商用利用」は別の話として読む
無料枠の話になると、透かしと商用利用がひとまとめに語られがちです。私は分けて読むようにしています。透かしは、書き出した映像に入るロゴのことです。今回確認した範囲では、Runwayの無料プランとHeyGenの無料プランに透かしが入ると書かれていました。仕事で納品するものに入っていると困りますが、自分で見返す試作なら入ったままでも支障はありません。
商用利用は規約の話で、透かしの有無とは連動していません。透かしが入らないから商用に使ってよい、とはなりませんし、逆もあります。私はこの記事のために各社の利用規約を読み込んでいないので、判断の材料は渡せません。使う前にご自身で該当ページを見てください。Runway、HeyGen、Canvaの料金ページから規約へ辿れます。
有料に移ると、かかる額は秒と枚で決まる
有料に移ると、支払いの見え方が変わります。月額で作り放題になるのではなく、先にクレジットを買っておいて、生成を1回投げるたびにそこから引かれていく形がほとんどでした。買ったサービスの中でだけ使える回数券のようなものだと思ってください。各社の入口の価格を並べます。
| サービス | いちばん安い有料プラン | 上の段 |
|---|---|---|
| Runway | Standard 月12ドル(625クレジット) | Pro 28ドル=2,250/Max 76ドル=9,500 |
| HeyGen | Creator 月29ドル(600クレジット) | Pro 49ドル=1,000/Business 149ドル=1,500 |
| Kling AI | Standard 月10ドル(660クレジット) | Pro 37ドル=3,000/Premier 92ドル=8,000/Ultra 180ドル=26,000 |
| PixVerse | Standard 月10ドル(1,200クレジット) | Pro 30ドル=6,000/Premium 60ドル=15,000/Ultra 199ドル=25,000 |
| Luma | Plus 月30ドル(10,000クレジット) | Pro 90ドル=40,000/Ultra 300ドル=150,000 |
| Canva | プロ 年11,800円 | ビジネス 年18,800円 |
| Adobe Firefly | Standard 月1,580円 | Pro 3,180円/Pro Plus 4,617円/Premium 22,162円 |
ドル建ての金額は、1ドル160円で概算してください(当日2つの為替情報が159.68と159.93だったので丸めています)。カードの明細は海外事務手数料のぶん、この概算より少し上に出ます。またKling AI・PixVerse・Adobe Fireflyは、期間限定の割引や年払いの価格が同じ表に混ざっていました。上の表は各社の価格表に出ていた月額の表示をそのまま拾ったものなので、画面によっては割引後の数字が入っています。申し込む前に、その金額が初月だけのものかどうかを確かめてください。Adobe Fireflyだけクレジット数を書いていないのは、プランごとの数値が価格表に載っていなかったためです。
動画は1秒いくら
クレジットが何点かではなく、作りたい映像が1秒いくらなのかが分かると、判断が速くなります。私が制作に使っているサービスで、2026年8月末に測った数字が次のとおりです。
| 用途 | モデル・設定 | 1秒あたり |
|---|---|---|
| いちばん安い | Kling 3.0 標準・音声オフ | 1.5クレジット |
| 2Kで出す | MiniMax Hailuo 3 | 2クレジット |
| 質を上げる | Seedance 2.5 1080p | 9クレジット |
いちばん安いモデルと高品質のモデルで6倍開きます。カメラの動きや構図を試す段階を高品質のモデルで回すと、決める前に枠が消えます。私は構図が決まるまで最安のモデルで投げて、通ったカットだけ上のモデルで作り直しています。
秒で買えるように見えて、実質は5秒単位
単価が1秒いくらで書かれていると、3秒のカットは3秒ぶんで作れるように見えます。実際は違いました。4秒を指定した生成は失敗して、5秒が実質の最小でした。2秒だけ欲しいカットでも、5秒ぶんの費用がかかります。
短いカットを細かく積んで映像を組む作り方だと、差がそのまま積み上がります。10カットを2秒ずつ使うつもりでも、支払いは50秒ぶんです。カット割りを決める段階から、5秒を単位にして考えるようになりました。
静止画は1枚いくら
動画のなかに静止画を混ぜると、費用の桁が変わります。私が使っている画像モデルは、1枚だけ作って残高を見ると2クレジットでした。ところが動画1本で使う絵をまとめて作り、かかったぶんを枚数で割ると、1枚あたり約3.7クレジットになります。差が出る理由までは特定できていないので、ここでは両方の数字をそのまま置いておきます。どちらで数えても、1秒2クレジットの動画と比べれば、静止画1枚は動画2秒に満たない計算です。
画像側のモデルの選び方と、注文したモデルと実際に動いたモデルが一致しているかの見分け方は、Nano Banana Proの料金と、走ったモデルを確かめる方法に実測でまとめました。画像のほうから触ってみたい方は、あちらを先に開いてみてください。プラン全体のクレジット数やモデル別の単価表はHiggsfieldの料金は結局いくらか。クレジットの減り方とプランの選び方に並べてあります。毎月いくらまで払うかを決める段階なら、そちらの表が材料になります。
「毎日もらえる」枠は、その日のうちに消える
有料プランには、月のクレジットとは別に毎日付与される枠が付いていることがあります。ただ、当日で失効します。2026年8月30日時点のKling AIの公式のよくある質問には、契約者向けの毎日のボーナスが当日24時に失効すると書かれていました。PixVerseも有料4プラン共通でDaily Credits 60が付きますが、毎日0時(UTC)に更新され、使わなかったぶんは当日中に消えます。貯めて大きいものを1本作る、という使い方はできません。
【実測】10分を全編AI動画にすると、月の枠が持たない
最安でも900クレジット、標準なら1,200クレジット
単価だけ見ていると1秒2クレジットは安く感じますが、尺を掛けた瞬間に景色が変わりました。10分の映像を全部AI動画で作るなら、600秒ぶんの費用がかかります。いちばん安い1.5クレジット毎秒で計算しても900クレジット。2Kで出す2クレジット毎秒なら1,200クレジットです。10分の動画を1本作るだけで、1か月ぶんのクレジットがまるごと消えます。私が払っているプランの月の枠は、ちょうどこの範囲に収まる量だからです。
しかも、900や1,200は「一発で通った場合」の下限です。実際は構図が思ったとおりに出ず、同じカットを何度か投げ直します。作り直しを2割見込むだけで、枠は足りなくなります。
静止画を中心にして、要所だけ動かす
だから、全編を動画で作る組み方は選べませんでした。いま私が作っている動画は、静止画を並べて話を進め、動きが必要なシーンだけ動画にしています。動かすカットを絞れば、動画の消費は数十クレジットに収まります。
制約から入った作り方ですが、結果としては悪くありませんでした。全編が動いている映像は目が休まりません。動くカットを絞ったほうが、動いた瞬間が意味を持ちます。
静止画中心で組むなら、生成した画像の質がそのまま映像の質になります。プロンプトの書き方や、生成した素材の確認のしかたはAI画像生成のコツ。足すより禁止するプロンプトの書き方に書きました。素材づくりのほうから手を付けたい方は、ぜひご覧ください。
自分のパソコンで動かす(ローカル生成)という選択肢
AI動画生成を自分のパソコンで動かす、いわゆるローカル生成という選択肢もあります。公開されているモデルを手元のGPUで回す形なので、サービスに払う月額は要りません。ただ、私は試していません。必要なGPUの性能も、1本にかかる時間も、生成の質も、この記事では書けません。数字を作って埋めることになるからです。興味がある方は、実際に回している方の記録を探してください。
「無料」の値段は、時間と我慢のほうに付いている
条件を並べてきて、自分でも整理がついたことがあります。無料の枠を使っている間、費用がゼロになっているわけではありませんでした。払っているものが、お金から時間と我慢に置き換わっているだけです。
透かしが入った映像を、入ったまま使うか、消すために月額を払うか。125クレジットを使い切らないように投げる前に何度もプロンプトを読み返すか、気軽に投げ直せる枠を買うか。月3本の制限に合わせて作るものを絞るか、本数を気にせず作れる状態を買うか。どれも、お金と自分の時間を交換しているだけの話です。
どちらが正しいという話ではないと思っています。私は毎月作ると決めたので、時間のほうを買い戻しました。年に数本なら、無料の枠と付き合うほうが合理的でしょう。判断が変わるのは、自分がそれをどれくらいの頻度でやるのかが決まった瞬間です。決まる前に月額を払うと、使わないまま消えるクレジットを毎月買うことになります。
よくある質問
Q. 無料で作った動画を商用利用できますか?
A. 使えるサービスもあれば、無料の枠だけ別の条件が付いているサービスもあります。今回私が見に行ったのは料金ページの条件までで、各社の利用規約は読み込んでいません。ですので可否の判断材料はお渡しできません。ひとつだけ言えるのは、透かしの有無と商用利用の可否が別々に決まっている点です。透かしが入らないから仕事に使える、とは読まないでください。上に挙げた各社の料金ページから規約へ辿れます。
Q. スマホだけでAI動画を作れますか?
A. ブラウザで動くサービスならスマホからも触れますが、私はスマホのアプリで生成から編集まで通したことがありません。実機で確かめていないので、使い勝手や書き出しの制限は書けません。本文の数字は、すべてパソコンから操作した結果です。
Q. 完全無料で無制限に使えるサービスはありますか?
A. 2026年8月30日に公式ページを確認した8社の範囲では、見つかりませんでした。回数か、本数と尺か、クレジットの残量か、いずれかで必ず区切られています。無制限という言葉が出てくる場合も、期間や対象モデルの限定が付いていることが多いので、但し書きまで読んでください。
Q. 登録不要で使えるサイトはありますか?
A. 会員登録をしなくても動画が作れると書いてあるサイトは、検索すると出てきます。ただ私は使っていません。どのモデルが動いているのかを確かめられませんし、入力したテキストや画像が渡った先でどう扱われるのかも分かりません。無料で試したいだけなら、この記事に挙げた各社にアカウントを作って、無料の枠から始めるほうをおすすめします。
まとめ
AI動画生成は無料で始められます。ただし無料の枠には型があって、2026年8月30日に公式ページで確認できた範囲では4つに分かれていました。一度きりの配給(Runwayの125クレジット)、毎月リセット(Canvaの月200回、Kling AIの月次)、本数と尺で区切る(HeyGenの月3本・1分)、案内が無いもの(Google・Luma・PixVerse)です。Adobe Fireflyのように、同じ無料プランでもモデルごとに条件が分かれる例もありました。
有料に移ると、支払いは月額ではなく秒と枚で減っていきます。動画は1秒1.5クレジットから9クレジット、静止画は1枚あたり約3.7クレジット。4秒の指定は失敗したので、実質の最小は5秒でした。10分を全編AI動画にすると最安でも900クレジット、2Kなら1,200クレジットかかり、1か月ぶんの枠が1本で消えます。だから静止画を中心にして、要所だけ動かす組み方になりました。
無料の枠で払っているのは、お金ではなく時間と我慢のほうです。年に数本なら無料で構いませんし、毎月作ると決めたなら払うほうが速く進みます。頻度が決まる前に月額を払うのが、いちばん惜しい買い方だと思います。ここに並べた条件は2026年8月30日に見た画面のもので、無料枠の型は各社の都合でいくらでも動きます。申し込みの画面まで進んだら、そこに出ている条件のほうを信じてください。
更新履歴
2026年9月:初版を公開しました。8社の無料枠と料金は、2026年8月30日に各社の公式ページを開いて拾ったものです。1秒あたり・1枚あたりのクレジットと、5秒が実質の最小になる話は、同じ時期に自分で生成を回して測りました。


