アファメーションは意味ない? 半年やって気づいた「脳を騙す」効果的なやり方
アファメーションは意味ない、と感じるのは唱えるだけで願いが叶う前提だからかもしれません。僕は引き…
アファメーションと聞くと、少し身構える人が多いかもしれません。理想を口にすれば願いが叶う、という話にどこか胡散臭さを感じる。試してみたけれど結局なにも変わらず、アファメーションなんて意味ない、と切り捨てた。正直に言えば、僕自身もそう思っていた側の人間でした。それでも今、毎朝のルーティンとして続けています。ただし、引き寄せや潜在意識といった話とは距離を置いています。僕にとってのアファメーションは、願いを唱える儀式ではなく、脳を騙して「今、何をすべきか」という問いを一日の頭に仕込む時間です。スピリチュアルな話は抜きにして、地に足のついた実践として、僕のやり方を書きます。
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なぜ「アファメーションは意味ない」と感じるのか
アファメーションは意味ない、という声はよく見かけます。理由ははっきりしていて、唱えるだけで願いが叶う、という前提で始めてしまうからだと思います。「私は成功しています」「私はお金持ちです」と鏡の前で繰り返せば、そのうち現実がついてくる。そう紹介されることが多いので、真面目にやってみて、当然のように何も起きず、やっぱり意味なかった、となる。ごく自然な流れです。
でも僕の実感だと、効果がなかったのは言葉が足りなかったからではありません。「問い」が立っていなかったからです。「お金持ちになっている」と唱えても、そのために今日なにをすればいいのかが自分の中に生まれていなければ、言葉はただ宙に浮いて消えていく。願いを唱える作業と、行動が変わる仕組みがつながっていないだけで、意志や才能の問題ではないと僕は思っています。
僕がやっているのは「脳を騙す」こと
僕がやっていることを一言でいえば、脳を騙すことです。自分はすでに理想の状態になっている、と書いた文章を用意して、朝に一度だけ読み上げる。それだけです。読み上げると、理想と今の自分とのギャップが頭にのぼってくる。すると「そこに近づくには、今日なにをすべきか」という問いが、無意識のうちに脳に残ります。その問いが、一日の細かい選択を、じわじわ理想のほうへ寄せていく感覚があります。
先に断っておくと、脳が本当に騙されているのか、科学的な根拠があるのかは僕には分かりません。あくまで持論です。ただ、朝に問いを立てた日は、だらだらSNSを眺める時間が減って、目標に関係のある行動を選びやすくなる感覚があります。願いが天から降ってくるのではなく、自分の行動が変わることで、結果的に理想へ近づいていく。魔法ではなく、地味な積み重ねの話です。
『思考の整理学』の「問いは寝かせると答えが出る」と同じ仕組み
近い話が、外山滋比古さんの『思考の整理学』に出てきます。すぐに答えが出なくても、問いを一度立てておけば、頭は水面下で考え続けていて、いつしか答えのほうが浮かんでくる。寝かせておいた問いが、あるとき勝手に熟成される、という話です。
アファメーションでやっているのも、まさに同じだと思っています。毎朝、理想を読み上げて「どうすればそこへ行けるか」という問いを仕込む。答えは急がなくていい。精神論のようでいて、じつは泥くさい仕込みの作業です。
実際のやり方は、自分の理想を自分で書き出すこと
本題はここからです。だれかの例文をコピーしても、たぶんうまくいきません。他人の理想を読み上げても、自分の頭には問いが立たないからです。手間はかかりますが、自分の言葉で、自分の理想を書き出すところにいちばん意味があります。僕がやっている手順を、そのまま書きます。
各領域で「10点満点なら?」を書く(モーニングメソッド)
最初はハル・エルロッドさんの『モーニングメソッド』のやり方を下敷きにしました。お金、仕事、生活、健康、人間関係。領域ごとに「10点満点で10点なら、自分はどうなっているか」を書き出していきます。コツは、ふわっとした言葉で終わらせないこと。「お金に余裕がある」だけでなく「月にいくら稼いで、そのお金でなにをしているか」まで書く。定性の理想と、定量のゴールを両方そろえると、輪郭がぐっとはっきりします。
問い23個に真剣に答える(『習慣を変えれば人生が変わる』34項「自分をよく知る」)
もう一歩深く掘るために使ったのが、マーク・レクラウさんの『習慣を変えれば人生が変わる』でした。34項目めの「自分をよく知る」に、自分へ向けた問いが23個ならんでいます。たとえば、あなたの人生の夢はなにか。人生の最後が近づいたとき、しなかったことで最も後悔しそうなのはなにか。時間とお金に十分な余裕があったら、なにをして、なにになり、なにを手に入れたいか。軽く答えようとすると、意外なほど言葉に詰まります。自分がどこへ行きたいのかを、ふだんこんなに真剣に考えていなかったんだと、書きながら手が止まりました。この23問への答えが、アファメーションの下地になります。
ノート1枚にまとめて、毎朝読み上げる
書き出した理想は、ノートに1枚のページとしてまとめています。あちこちに散らばると読み返さなくなるので、朝ひらけば全部が目に入る状態にしておくのが続けるコツでした。読み上げは、朝のルーティンに組み込んでいます。顔を洗って、白湯を飲んで、理想を読み上げる。流れの中に置いておくと、意志の力に頼らず続きます。朝の時間の作り方は朝と夜のルーティンの記事にも書いたので、あわせて読んでもらえるとイメージしやすいと思います。
続けるための、3つのコツ
続けるうちに、書き方しだいで手応えがまるで違うことに気づきました。効果があったと感じられるかどうかは、じつは文章の作り方にかかっています。僕なりの3つのコツを書いておきます。
期限・定量・定性の3点セットで書く
理想は、期限と定量と定性の3つをそろえて書いています。いつまでに、どんな数字を、どんな状態で。定量だけだと、達成した姿がうまく思い浮かびません。そこで活きてくるのが定性です。「◯◯さんみたいな、しなやかで自信のある立ち姿になっている」というイメージを添えると、どういう状態ならその数字が達成なのかがくっきりします。定性は飾りではなく、ゴールの解像度を上げるための部品でした。
アニメや漫画の『葬送のフリーレン』にも、頭のなかで像を結べない魔法は使えない、という趣旨の考え方が出てきます。イメージできないものは、実現できない。理想も同じで、思い描けないものにはたどり着きようがない。定性を書くのは、その像を結ぶための作業です。
「〜なっている」と、達成済みの体で書く
文末は、必ず「〜なっている」と、すでに叶った体で書きます。「痩せたい」ではなく「10月1日までに体重は◯kgになっていて、◯◯さんみたいな引き締まった体になっている」。願望のまま書くと、脳は「まだ持っていない」ほうに焦点を合わせてしまう気がするのです。達成済みの言い方にすると、そこから逆算して今日の行動が決まる。脳を騙すというのは、この言い回しのことでもあります。もちろん科学的に確かめたわけではなく、僕の場合はこう書くほうがしっくりくる、という持論です。
定期的に更新して、必ず日付を書く
理想は、放っておくと古びます。達成したものは外し、新しく描きたいものを足す。だから定期的に書き直すのですが、その際に必ず日付を入れます。いつ、どんな理想に更新したのか。あとから読み返すと、半年前の自分がなにを願い、今どこまで来たのかが一目で分かる。日付のない理想は、変化の記録として役に立たなくなってしまいます。
アファメーションについて、よくある質問
Q. やってみたけど効果なし。なにが足りないの?
たいていは、唱えるだけで終わっているケースだと思います。理想を読み上げたあとに「そのために今日なにをするか」を一つ決めるところまでやると、体感が変わってきます。
Q. 効果はいつから? どれくらい続ければいい?
数日で人生が変わる、みたいなことは僕には起きませんでした。まずは1ヶ月と考えるのがちょうどよくて、それだけ続ければ朝に理想を確認する習慣が定着し、日々の選択が少しずつ変わってきたのを感じられるはずです。
Q. 何回唱える? 朝と寝る前、どっち?
回数は多ければいい、というものでもない気がします。僕は朝に1回だけ、じっくり読み上げるやり方に落ち着きました。一日の頭に問いを仕込む目的からすると、朝がいちばん相性がよかったです。
Q. 科学的根拠はあるの?
正直に言うと、僕は分かりません。ここまで書いてきたのは全部、僕の場合はこうだった、という持論です。ただ、問いを立てると行動が変わるという手応えは、続けているぶんだけ確かにあります。
まずは1ヶ月、続けてみるところから
さんざん書いておいてなんですが、必ず人生が変わると約束する気はありません。合う人もいれば、合わない人もいると思います。それでも、もし今の自分の行き先がぼんやりしているなら、試してみる価値はあるはずです。理想を書き出して、毎朝ひとつ問いを立てるだけ。お金もかからないし、朝の5分あればできます。
おすすめは、まず1ヶ月だけ続けてみることです。その頃には、自分の行動やまわりの環境が、思っていたより変わっているかもしれません。仮に変わっていなくても、自分がどこへ行きたいのかを言葉にできた、というだけで収穫だと思います。問いを立てておけば、頭は勝手に答えを探し続けてくれる。考え方の背骨になった一冊を、最後に置いておきます。
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