SuggescoMagazine 第 71 号 P.01
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お金を使わない生活は、我慢ではなく「面倒」で作る。スマホのホーム画面を空にする、無駄遣いのやめ方

意志で我慢する形にすると、お金を使わない生活はなかなか続きませんでした。僕がやったのは、スマート…

大きな買い物をした覚えはないのに、月末に決済の履歴を開くと、コンビニで数百円、通販で千円台、といった細かい行が延々と並んでいます。お金を使わない生活をしたいと思っても、意志で我慢する形にするとなかなか続かない、という話はよく聞きます。僕がやってみたのは我慢ではなく、スマートフォンのホーム画面を空にして、支払いにたどり着くまでの手数、つまり指を動かす回数を1つ増やすことでした。始めたばかりなので金額がどう動いたかはまだ出せませんが、軽率な出費の機会を「面倒」という仕組みで回避できたことだけは、いまの時点ではっきりしています。

目次

お金を使わない生活が、意志だと続かない理由

支出を減らす方法として最初に出てくるのは、たいてい家計簿で支出を把握することと、固定費の見直しと、外食を自炊に寄せることです。どれも正しいと思います。ただ、無駄遣いをやめたいと思う人が本当に困っているのは、月に一度の家計の計算ではなく、レジ横で目に入ったものを手に取ってしまう数秒のほうだろうと思います。

手をつける前に、なぜ減らしたいのかも一度整理しておいたほうがいいと思っています。貯金を増やしたいのか、老後の不安を薄くしたいのか、物価が上がって同じ暮らしの費用が増えたから帳尻を合わせたいのか。動機が違うと、手をつける場所が変わります。老後のためなら家賃や保険といった大きい固定費から見るのが早いですし、なんとなくお金が残らないことに困っているだけなら、日々の小さい決済のほうが主犯です。僕の場合は後者でした。

実際に軽率な出費が生まれる場面を思い出すと、判断らしい判断はほとんど挟まっていません。スマートフォンをポケットから出す、画面を開く、アプリを押す、決済する。ここまでが数秒で終わります。数秒で終わる行動に「よく考えて買おう」という気持ちを載せるのは、たぶん無理があります。

お金を使わない生活の記事を読んでいて引っかかるのは、解決策の多くが「意識する」「心がける」で終わっている点です。意識できる人は、そもそもあまり使いすぎていないでしょう。だから僕は、意志の側ではなく、手数の側を触ることにしました。買うかどうかを決める場面に、面倒をひとつだけ挟みました。やったことはそれだけです。

スマートフォンのホーム画面から、アプリを全部外した

ロックを解除したあとに出てくるアプリを、全てホーム画面から外しました。いまは画面を開いても、アイコンが1つも並んでいません。使うアプリは、検索窓に名前を打ち込んで呼び出しています。

不便じゃないの、とよく言われます。やってみると、使うときだけ名前を打って呼び出せばいいので、不便ではありませんでした。連絡が来れば通知から開けますし、地図もカメラも呼び出すだけです。困った場面がまだ出てきていません。

スマートフォンとの距離の取り方そのものは前から続けていて、そちらはスマホを触らないようにするコツにまとめてあります。今回のホーム画面の話は、その延長というより、支払いの手前だけを狙って足した一手という感じでした。よければあわせて読んでみてください。

やり方より、考え方

手順そのものは端末とバージョンによって変わるので、細かく書きません。押さえているのは、ロックを解除した直後の画面に、押せば買えるアプリを置かないという一点だけです。全部外すのが重すぎるなら、決済アプリとネット通販アプリだけ外しても、支払いまでの手数は同じだけ増えます。

決済までの手数が1つ増えると、衝動が間に合わなくなる

アイコンをホーム画面から外して、いちばん変わったのが買い物の入口でした。以前は「あー、コンビニ寄ろう、楽天Payでいいや」という流れが、思いついてから支払いまでひとつながりでした。思いつきと決済のあいだに、何も挟まっていません。

いまは、その流れのあいだに名前を打ち込む数秒が入ります。たった数秒ですが、その数秒のあいだに「今それ要る?」が間に合うようになりました。結果として、軽率な出費の機会を、面倒という仕組みで回避することができました。我慢したわけでも、財布を家に置いてきたわけでもありません。

買い物のコツとして「買う量ではなく買い物の回数を減らす」と言われることがありますが、構造としては同じ話だと思っています。回数が減るのは、1回あたりの入口が重くなるからです。逆に言えば、入口が軽いままだと、量をいくら決めても回数のほうが増えていきます。

面倒と書くと精神論に聞こえるかもしれないので、もう少しはっきり書きます。僕が言っている面倒は、根性で耐える時間ではなく、指を動かす回数のことです。1タップで終わるか、3アクション必要か。買うのを止める力は、その差にしかありません。

食費の話につなげるとしたら、順番が逆なのだと思います。外食やコンビニをやめて自炊に切り替えましょう、と決意から入るのが一般的なやり方ですが、夜に何も無いから買って帰る、という流れ自体が止まれば、家にあるもので済ませる回数は勝手に増えていくはずです。決意から入るのではなく、入口を重くしてから結果がついてくる順番です。僕の場合、どれだけ変わったかを金額で出せる段階にはまだ来ていないので、そこは正直に書いておきます。

便利になるほど、選ぶハードルが下がる

やってみて思ったのは、便利すぎることでハードルが下がって、結果として支出したり、欲求をすぐ満たしたりする状態になっているのではないか、ということです。あくまで仮説ですが、あえて不便にして遠ざけると、本来なら選んでいたはずの、健康的なほうに戻れる気がしています。夜に小腹が空いたときに、コンビニまで買いに行くのか、冷蔵庫に残っているもので済ませるのか。決済アプリが指1本で開く状態だと前者しか浮かびませんが、アプリの名前を打ち込む数秒が挟まると、後者を思い出すだけの時間ができます。

便利になるほど、選ぶかどうかを考える時間そのものが消えていきます。1タップで買えるということは、買うか買わないかを判断する余地がゼロ秒になったということでもあります。時短としては優秀ですが、暮らしの側から見ると少し怖いところがあります。

正直に書くと、僕は仕事の側でその「手数を減らす」ほうをやっている人間です。AIに任せられる作業はどんどん任せて、自分の手を動かす回数を減らそうとしています。だからこそ、便利さを疑わずに全部に広げるのは違うな、と思うようになりました。仕事で手数を削るのは、作業に取られていた時間を取り戻すためです。暮らしの側で同じことをしても、返ってくる時間はほとんどありません。減るのは指を動かす回数だけで、代わりに、買う理由が無いのに買ってしまう回数が増えます。同じ「手数を減らす」でも、手元に返ってくるものが違います。

同じ理由で、スマートフォンの画面だけでなく、チャットの一覧やパソコンのメニューもミニマルにしています。たくさんの情報を得られる状態は、けっこう悪だと思っています。未読が並んだ一覧を開くと、返そうと思っていた相手より先に、目に飛び込んできたほうから手をつけてしまいます。買い物でも同じで、通販アプリを開いた時点でおすすめが並んでいれば、探しに来たわけでもないものを眺めて、いつのまにか値段を比べています。自分で決めたつもりの行動が、目に入った順番のほうで決まっている状態です。

クレジットカードとキャッシュレスについての仮説

まだ試していない話なので、先に仮説だと断っておきます。クレジットカードは、ポイントが貯まるからとつい全部まとめてしまいがちです。ただ、実は使わないほうが不便で、支出の機会も減って、結果的にポイントより得になる可能性があるのではないか、と考えています。

キャッシュレスをやめた、と言い切れる段階ではありません。僕はいまもキャッシュレスを使っています。ポイント還元を計算に入れると、使ったほうが得に見えるのは確かです。ただ、還元率の何%かを取りに行くために、支払いの手数をゼロに近づけている、という順番になっていないかは気になっています。

クレジットカードを使わない生活を試すとしても、いきなり全部を現金に戻す必要はないはずです。財布に入れるカードを1枚に絞る、日常の買い物だけ現金にする、通販の登録カード情報を消して毎回打ち込ませる。どれも「やめる」ではなく「手数を戻す」側の打ち手です。実際に使う額が変わるかどうかは、一定期間やってみないと分かりません。

面倒の仕組みが働かない支出もある

気をつけたいのは、面倒を挟むやり方が全ての支出に届くわけではないという点です。家賃も、通信費も、月額のサブスクリプションも、僕が何のアクションも起こさないまま引き落とされます。指を動かす回数がそもそもゼロなので、入口を重くしても何も変わりません。

無駄遣いをしていないのにお金が貯まらない、という状態が起きるのは、たいていこの引き落としの側です。節約の記事は食費・外食・光熱費といった変動費の話に寄りがちですが、いまの暮らしで積み上がりやすいのは、月々数百円から数千円のツールやサービスの合計のほうだと思います。AIのサブスクリプション、写真の保存容量、音楽、動画、読み放題。1つずつは飲み物1杯ぶんの金額なので、契約するときにほとんど迷いが起きません。僕も仕事で使うツールにいくつも月額を払っていますが、増えるときはいつも「これくらいなら」で増えています。

月額のサービスがやっかいなのは、契約した瞬間に判断が終わっていて、そのあと一度も判断が発生しないところです。買い物なら毎回押す手間がありますが、サブスクリプションは押さないほうが継続します。面倒を挟むという打ち手が、ちょうど逆向きに働いてしまう相手です。使っていないものほど、解約という一手間のせいで残り続けます。

引き落としの側に要るのは、面倒ではなく、一覧にして見る作業のほうです。カードの明細を1ヶ月ぶん開いて、毎月出ていくものだけを別に書き出します。使っていないものを止める判断は、その一覧を見た後にしかできません。書き出してみると、名前を見ても何のサービスか思い出せない行が出てくることがあって、そこが最初に止める候補になります。

僕も一度、毎月出ていくものを洗いました。止めたのは、フードデリバリーの月額(Uber One)と、動画の見放題(Netflix)と、ゲームの月額サービスです。動画は、解約してみて初めて、見たいものが出たときだけ入り直せばいいと気づきました。入りっぱなしにしていたのは見たい作品があったからではなく、解約という一手間を面倒がっていたからでした。あわせて保険も見直して、過剰になっていた医療の保障を外しています。毎月の引き落としは、それで5,000円ぐらい軽くなりました。

逆に、残したほうは10以上あります。会計と請求のサービス、サイトのサーバー、資料をつくるツール、AIのサブスクリプション、音楽、写真の保存容量、連絡に使うもの。どれも止めれば数千円は浮きますが、止めると仕事か生活のどちらかが止まります。洗い出す作業でやったのは、削れるものを探すというより、どれが仕事に紐づいていて、どれがただの惰性かを分けることでした。

飲み会や付き合いの支出にも、この手は届きません。行くかどうかを決めているのはアプリの位置ではなく、断ったときに気まずくなるかどうかのほうだからです。ここを厳選するとしたら、支払いの手前を重くするのではなく、誘われた時点で「今月は何回まで」と枠を先に決めておくくらいしか、いまの僕には思いつきませんでした。

いまの時点で言えること

先に断っておくと、「やってみたら支出がいくら減りました」という報告ではありません。金額も期間も測っていませんし、始めてまだ日が浅いです。この記事に出てくる固定費の5,000円は、解約という別の手を動かして減らしたぶんなので、ホーム画面の話とは分けて読んでください。断言できるのは、軽率な出費の機会を面倒という仕組みで回避できた、という一点だけです。半年後にどうなっているかは、正直まだ分かりません。

まったく使わない日をつくるやり方との違い

お金を使わない生活のやり方として、まったく使わない日、いわゆる0円デーを週に何日か決める方法がよく紹介されます。弁当と水筒を持参する、その日は買い物アプリを開かない、近い距離は交通費を使わずに歩く。決めた日だけ入口を閉じるという意味では、僕がやっていることと発想は近いと思います。

違うのは、意志を使う量です。0円デーは「今日は使わないと決めた日」を自分で守り続ける形なので、判断が毎日発生します。ホーム画面からアイコンを外すやり方は、外した時点で判断が終わっていて、あとは何もしません。守るものが無いぶん、忘れていても続きます。

どちらが良いという話ではなく、続けやすさで選べばいいと思っています。今日は一円も出ていかなかった、と夜に数えるのが楽しい人もいるでしょうし、僕のように毎日の判断そのものを消したい人もいます。ただ、記録をつけるタイプのやり方を選ぶなら、記録すること自体が目的にならないように気をつけたほうがよさそうです。

お金を使わない生活はつまらないのか

いちばん聞かれるのは、たぶん節約のやり方ではなく、それをやって楽しいのか、というほうだと思います。実際、支出を絞った暮らしが味気なく見えるのは分かります。

ただ、やってみて気づいたのは、つまらなく感じる正体は「我慢していること」ではないかもしれない、ということです。買い物そのものが、暇つぶしの役をしていたのではないか。手持ち無沙汰でコンビニに寄る、なんとなく通販を眺める。買うことが目的ではなく、時間を埋める行為として買っていたなら、それを止めた瞬間に空白が出るのは当然です。つまらないと感じるかどうかは、支出の量ではなく、空いた時間に何をするかで決まっているのだと思います。

だから、減らすのと同時に、お金がかからないまま満たされる時間を先に用意しておくほうがいいと思います。読みたい本を図書館で借りてくる、目的地を決めずに歩く、家で音楽をかけて過ごす。僕の場合、スマートフォンの音楽はJBLのスピーカーで鳴らしていて、それで十分に満ち足りています。新しく何かを買い足したわけではなく、もともと家にあるもので過ごす時間が増えた、という感覚に近いです。

お金を使わない人の1日が特別かというと、たぶんそんなことはありません。朝に支度をして、仕事をして、夜に家に戻る流れは変わらないはずです。変わるのは、そのあいだに差し込まれていた「ついでの買い物」の数だけです。通勤の途中で寄る、休憩でもう一杯買う、帰りに何か買って帰る。そういう小さい寄り道が抜けていくと、1日の予定表はほとんど同じままで、決済の履歴だけが短くなっていくのだろうと思います。

逆に、急に全部を削ると反動が来るとも思います。よく聞くのは、安いほうに寄せすぎてすぐ壊れ、結局買い直したという話や、まとめ買いで単価を下げたのに使い切れずに腐らせたという話です。1ヶ月きつく切り詰めた反動で、月末にまとまった買い物をしてしまうこともあるでしょう。どれも、削った金額より後始末のほうが高くつく形になっています。ミニマリスト的な暮らしを紹介する記事を読むと、極端に少ないところまで到達した人の話が多いのですが、そこを目標にすると続かないでしょう。減らす速度は、自分が心地よい範囲で決めていいはずです。

モノの側でも、同じことが起きた

お金の話から少し外れますが、同じ時期に持ち物の側でも似た動きがありました。モニターに付けていたAudio TechnicaのAT-SP105というスピーカーを外しました。音を出す用事はMacBookのスピーカーで済んでいましたし、音楽はJBLのほうで聴いているので、机の上に置いておく理由が無くなっていました。香水も、要らないなと気づいて手放しました。

ゲームも同じです。もともとゲームは大好きで、PS5も持っています。東京へ出張していた時期に、欲と寂しさに駆られて少しやった覚えがありますが、いまは執着が消えました。やめようと決めたわけではなく、気づいたらやらなくなっていた、という順番です。

服も同じ流れで、何年も着ていないものをまとめて手放しました。捨てる前にまず手持ちを分ける、という順番の話はミニマリストの始め方に総論としてまとめてあります。減らす順番が気になった方は、のぞいてみてください。買わない話と捨てる話は、僕の中ではひと続きです。持ち物が減ると、今あるものを大切に使おうという気持ちが出てきて、新しく買う理由のほうが先に消えていきます。

削らない支出を、先に決めておく

お金を使わない生活を目的にしてしまうと、削ってはいけないところまで削って、あとで買い直すことになりかねません。減らしたいのは軽率な出費であって、必要な支出ではないはずです。

僕が削らないと決めているのは本です。困ったときの処方箋として買ってきた感覚があって、その時々で詰まっていたことに対して選んできました。人間関係でうまく立ち回れないときに読んだ本もあれば、習慣が続かない時期に買った本もあります。仕事の道具も同じで、使うたびに時間が返ってくるものは、値段だけで判断しません。逆に、ポイントのために増やした支払い手段や、手持ち無沙汰で押した決済は、真っ先に減らしていい側だと思っています。

線を引くときに使っている問いは1つだけで、お金を出した後に自分に残るものがあるかどうかです。読んだ本の中身は残りますし、道具は次の日も使います。逆に、暇を埋めるために押した決済は、押した瞬間に終わっていて何も残りません。厳選するというと格好よく聞こえますが、やっているのは残るか残らないかの仕分けくらいのものです。

何が正解かは目的によって変わります。貯金を増やしたいのか、老後に備えたいのか、単に落ち着いて暮らしたいのか。目的が違えば、削る場所も削らない場所も変わってくるので、他人の節約リストをそのまま持ち込む必要はありません。

心地よいところで止める

最後に、いちばん大事にしている線を書いておきます。過剰なミニマリストになるつもりはなくて、増やさず、徐々に少なくして、心地よいところで止める。減らすこと自体が目的になった瞬間から、たぶんしんどくなっていきます。

足りている状態をどこに置くかという話は、エピクロスの快楽主義と「足るを知る」のほうで、欲求の分け方として書いています。お金を使わない暮らしを続けるための物差しとしても読めると思うので、興味があればどうぞ。

ホーム画面を空にしてから、僕の生活がこの先どう変わるのかは、まだ自分でも分かりません。ぜんぜんお金を使わなくなった、ということも十分あり得る気がしていますし、案外もとに戻るかもしれません。しばらく続けてみて、また書こうと思います。

よくある質問

Q. 無駄遣いをしない人の特徴は何ですか?
A. 意志が強い人、というより、買うまでの手数が多い暮らしをしている人が多いように思います。決済アプリをすぐ開けない、通販にカード情報を保存していない、買い物の回数がもともと少ない。特徴というより、そういう状態になっているだけ、という見方のほうが再現しやすいでしょう。

Q. カフェ代や外食は無駄遣いになりますか?
A. 目的があるなら無駄遣いではないと思います。切り分けたいのは、そこで過ごす時間に価値を感じて払っているのか、手持ち無沙汰を埋めるために払っているのかのほうです。同じ金額でも中身が違うので、金額だけを見て良し悪しを決めなくていいはずです。

Q. 無駄遣いをなくすアプリはありますか?
A. 家計簿アプリのように支出を一覧にできる道具は、毎月の固定費やサブスクリプションを把握する目的なら、あったほうが楽だと思います。ただ、記録すること自体が支出を止めてくれるわけではありません。把握は固定費側、手数を増やすのは変動費側、と役割を分けて考えると混乱しないでしょう。僕の場合に働いたのは、アプリを足すほうではなく、決済アプリをホーム画面から外すという逆向きの操作でした。

Q. ミニマリストは本当にお金を使わない生活をしているのですか?
A. 持ち物が少ないことと、支出が少ないことは必ずしも一致しないと思います。数を絞るぶん、1つあたりに払う額が上がることもあります。僕自身は極端な数を目指していないので、持ち物を減らした結果として買う回数が減った、という順番で受け取っています。

まとめ

お金を使わない生活は、気持ちを引き締めて作るものではなく、買うまでの手数で作れる部分がかなりあると思っています。ホーム画面からアプリを外して、名前を打ち込む数秒を挟んだだけで、コンビニに寄ろうという思いつきが決済まで届かなくなりました。我慢はしていません。

一方で、固定費や月額のサービスには、この手は届きません。引き落としの側は、明細を1ヶ月ぶん開いて一覧にして見る作業のほうが要ります。断りづらい付き合いの支出はさらに別で、行くかどうかを決めているのは気まずさなので、また違うやり方が要ります。全部をひとつのやり方で片付けようとしないほうが、たぶん長持ちします。

そして、削るのはあくまで軽率な出費であって、必要な支出ではありません。増やさず、徐々に少なくして、心地よいところで止める。守っているのはそれだけです。もし試すなら、決済アプリのアイコンを1つホーム画面から外すところからで十分だと思います。

Ryuichi
Writer / 運営者 Ryuichi

金沢を拠点に、AI活用とこれからの暮らし方を実際に試して記録しています。

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